●水中戦ルール Ver.1.0  「水中戦ルール」はコロッサルハンターで、水中での戦闘を行うための追加ルールである。  水中戦では、次の要素が加わる。 ◎基本ルール ・水中 ・位置の拡張 ・移動の拡張 ・着地不要 ・呼吸 ・リミットブレイクの拡張 ・気泡 ・潜行/浮上 ◎上級ルール ・地上マーカー ・位置の拡張 ・高度の拡張 ・目標値上昇 ・急速潜行/浮上 ●水中戦:基本ルール  水中戦とは、主な戦場が水中となる戦闘である。  基本ルールでは、全ての戦場が水中である戦闘を扱う。 ◎戦場  水中戦において、コロッサルは充分に深い水中におり、戦闘中に地上に戻ってから戦場に復帰するにはそれなりの時間を要するものとする。  水中戦では「高度1」が「地上」ではなくなる。 ◎水中 ○位置の拡張  「水中」では、どのエリアでも「位置:空中」と指定されたオプションが使える。 ○移動の拡張  「水中」では、移動方向に上下の区別がなくなる。  つまり「上x(まで)」「下x(まで)」である移動スキルは、上下いずれにも移動できる。  また通常、「水中」での「移動:地上」は次の場所に移動する。 ・「気泡」(後述)のあるエリア  このとき「気泡」が存在しない場合、およびリミットブレイク状態でない場合(後述)は、「移動:地上」であるオプションは使用できない。 ○着地  「水中」では、着地の必要がなくなる。  PCはクリアリングフェイズでそのエリアに留まる。 ○呼吸  PCはクリアリングフェイズで「呼吸」のできる場所にいない場合、人間性を2点失う。  「呼吸」のできる場所とは、「気泡」のあるエリアである。 ※無呼吸による人間性の減少  ハンターと言えど、水中では「呼吸」が必要である――とハンターは考えている。  実際の所、ハンターは水中に滞在し続けても死ぬことはない。彼らは小型のコロッサルであり、その気になれば食事も、睡眠も、呼吸すらも必要ない。  しかし、このような「人間的な」行動をしなくなると、次第に人間としての自分に疑問を抱くようになる。つまり、人間性が失われてしまうのだ。  言い換えれば、ハンターの人間性は常識に守られている。ただ、極限状況のような常識を度外視した場面では、それらで苦痛を感じにくいだけに、空腹や睡魔などを無視して行動しかねない。結果、戦いの最中や事後に非人間的な自分に気づき、コロッサル化したハンターもいる。 ◎気泡  ハンターは誰でも、水中での特殊な足場として「気泡」をクラフトし、設置できる。気泡とは、特殊な膜により水の浸入を防ぐ、直径3〜5m程度の泡である。  気泡は「足場」として扱う。ハンターは自由に気泡に出入りできる。  また気泡は大気で満たされているため、「呼吸」ができる。 ○「気泡」の設置  気泡の設置は移動に対する支援スキルとして扱う。  2APまたは1RM(クラフターは1APまたは1RM)を支払うことで、任意のエリアに設置できる。  気泡はコロッサルが対象のエリアに攻撃を行うか、潜行・浮上すると破壊される。 ○気泡のデータ ・気泡:対象のエリアを地上として扱ってもよい。また対象のエリアでは「呼吸」ができる。 ・オプション 《フォローバブル》 種別:支援 MR:1R AP:2(クラフターは1) 回数制限:ラウンド3回 位置:任意 効果:このオプションはコストとしてMRかAPのどちらかを支払う。対象のエリアに気泡を[設置]する。 ◎リミットブレイクの拡張 ・クリアリングの時、前のターンにリミットブレイクを宣言したPCは、人間性を失わなくてよい。 ・リミットブレイク時、全ての水中は地上として扱ってもよい。 ◎コロッサルの動作 ○潜行/浮上  コロッサルは牽制攻撃の効果として、潜行、浮上することがある。  潜行した場合、PCは1つ上の高度に移動させられる(最高高度4)(※)  浮上した場合、PCは1つ下の高度に移動させられる(最低高度1)  いずれの場合も、全ての「気泡」は破壊される。  既存のコロッサルにこの効果を持たせる場合、既存の牽制攻撃に追加するか、あるいは牽制攻撃のいずれかを差し替える形で実装する。データは次の通りである。 名称:潜行/浮上 範囲:全てのエリア ダメージ:特殊 突如コロッサルが向きを変え、猛烈な勢いで移動する。水は逆巻き荒れ狂う。全ての気泡は破壊される。 ※水中戦の基本ルールでは、高度1〜4だけを使用する。 ●水中戦:上級ルール  上級ルールは、基本ルールに追加される追加ルールである。  上級ルールでは、水中と地上を合わせた、より広い戦場での戦闘を扱う。  必ずしも全てのルールを追加する必要はない。どのルールを追加するかはGMの任意である。 ○水中、地上、空中  「水中」の上の高度に、「地上」「空中」を追加する。  「地上」の高度は通常、コロッサルごとに指定される。指定が無い場合、GMが任意に設定する。  GMは「地上」である高度にマーカーを置く。これを「地上マーカー」という。  「地上」である高度は陸かもしれないし、水面かもしれない。いずれであっても、ハンターたちは「地上」を通常と同様に移動できる。  「地上」より上の高度は、これまで通り「空中」である。  「地上」より下の高度は「水中」となる。 例)  海からダゴン型コロッサルが姿を現した。  足元が海に浸かっており、引き連れているだろう大量の落とし子の姿は見えない。  GMは高度2が「地上」であると宣言し、「地上」マーカーを置いた。  この時、高度1は「水中」、高度2が「地上」、高度3以上が「空中」となる。 ・呼吸  「地上」と「空中」では「呼吸」ができる。 ・PCの初期配置  PCの初期配置は、「地上マーカー」の置かれている高度となる。 ・移動方向  移動の開始位置が移動の基準となる。つまり地上以上から水中、水中から地上以上など、エリアの区別をまたがる移動をする場合、移動の開始位置が地上以上なら通常のルールを、水中なら水中のルールを適用する。 例)水中から空中へ  高度2の水中で「下2」である移動オプションを使用した。  このときハンターは、これを「上2」として適用した。  結果、ハンターは高度2の水中から、高度4の空中に飛び上がった。  この次の移動は通常通り行われる。 例)地上から水中へ  ハンターは、「移動:下x」や「移動:高度x」などの移動オプションを使用して水中に移動できる。  高度3の地上で、「移動:高度1」である移動オプションを使用した。  結果、ハンターは高度1の、水中である任意のエリアに移動した。  この次の移動は水中のルールが適用される。 ・目標値の上昇  地上以上から水中、あるいは水中から地上以上の部位を攻撃するとき、目標値は+2される。 ・移動:地上  水中での「移動:地上」は、次のいずれかの場所に移動する。  地上マーカーのある高度の任意のエリア  気泡のあるエリア ○潜行/浮上  潜行/浮上が発生した場合、GMはそれに合わせて地上マーカーを1高度分だけ上下させる  同時にPCの位置も地上マーカーの変更に合わせて上下する。ただし高度1より下には移動しない。 例)  地上マーカーが高度3にある。  PC1が高度1、PC2が高度2、PC3が高度4にいるものとする。  ここから潜行、浮上した場合について記す。  パターン1:潜行   地上マーカーを高度4に移動する。   このときPC1は高度2、PC2が高度3、PC3は高度5に移動する。  パターン2:浮上   地上マーカーを高度2に移動する。   このときPC1およびPC2は高度1、PC3は高度3に移動する。 ○急速潜航/急速浮上  コロッサルの攻撃オプション。  高度2以上の潜航/浮上を伴う。  急速潜航/急速浮上が行われた場合、水中のハンターは強制的に、直上の地上(「地上マーカー」が配置された高度のエリア)に移動させられる。  また、全ての「気泡」は破壊される。